十里木駐車場-(0h40m)-荷田子峠-(1h30m)-臼杵山-(1h15m)-市道山 -(2h20m)-刈寄山-(1h40m)-十里木駐車場
秋川の支流、盆掘川を包むように連なる低い山並みは戸倉三山と呼ばれています。標高は一番高い臼杵山でさえ842メートル。しかし低山にありがちなアップダウンの多い稜線をめぐる尾根道は歩行時間も6時間を越える歩きでのあるコースとしてガイドブックにも紹介されています。
またこの尾根道は奥多摩を周遊する山岳耐久マラソンのコースの一部としても使用され、最近では小さなランニングバックを背に登山道を駆け抜ける若者の姿も多く見かけるようです。
中央自動車道の八王子インターから一般道に降り十里木を目指します。ここは御岳山への登山などでも訪れたことのあるところで、十里木交差点の傍に駐車場がありました。ここに車を停め、臼杵山を目指すことにします。
小田急の本厚木駅からバスで50分ほど。野外センター前では我々のほか数組のハイカーがバスを降りました。暑い時期には汗や山ヒルで悩まされるこの山域も、この時期はかなり多くの人が訪れているようです。
バス停からはふれあい村の脇を回り込むように登山口に向かいます。所々には案内の道標などもありますがあまり判り易くありません。人通りも少ない道端には数台の車が止まっています。ここに車を停め、仏果山を往復している人もかなり多いのかも知れません。
十里木から檜原街道をしばらく進むと荷田子の集落です。民家の脇の案内板に従い小道を進むと金網が巡らされた登山口があります。今この山里には梅の花が咲き始め、待ちわびた春の匂いに包まれています。青空の下に見上げる奥多摩の山々も、明るい春の日を浴びていました。
暗いスギの林の中をひと登りしたところが仁田峠です。盆掘から登ってくる登山道を合わせる稜線上の小さな鞍部で、展望が開けた峠からは奥多摩の山並みを見上げることができます。
ここからは杉林の中を登って行く稜線上に道が続いています。この稜線はグミ尾根と呼ばれる稜線で、暗いスギ林の中には壊れかけた石祠と戸倉山茱萸御前と刻まれた石柱も建っていました。
小さなアップダウンを繰り返しながら登って行く登山道はやがて臼杵山の直下にたどり着きました。一度小さく下って登り返したところは臼杵山の肩で、道端には霜柱と一緒に雪も残っています。たどり着いた臼杵山は目の前が開けた尾根上の一角で、山頂を示す標柱と三角点がありました。
臼杵山からは杉林や雑木林の混じる稜線をたどるアックダウンの尾根道が続いています。幾つかの小さなコブを乗り越えながらたどり着いた鞍部からは市道山の肩に向かっての急な登りが始まります。急な登りに息を切らせながらたどり着いた稜線は笹平から登ってくる道を合わせる分岐点。山頂標識の立つ市道山の山頂は稜線の先にありました。
目の前は広く開け明るい春の日を浴びる奥多摩の山並みが広がっています。なだらかに続く稜線を目で追いかけて行くと、これから向かう入山峠、その向こうには採石のためか山肌が土削られた今熊神社の頂を見付けることができます。
ここからが戸倉三山の核心部とも言う長いアップダウンの道です。山頂直下で盆掘川に下って行く道を左に分け、さらに下ると和田峠へ向かう道を右に分けます。ここは奥多摩山岳耐久マラソンの行われるコースで、五日市をスタートしたランナーは刈寄山を通りこの分岐から笹尾根をたどり三頭山に。折り返しは御前山、大岳山、御前山を通り抜け五日市に戻ってくると言います。全長は71km、これを8時間で駆け抜けるレースは、かなり過酷なレースと言われています。
ここからは展望のきかない杉林の中をたどるアップダウンの多い稜線歩きです。その一つ一つはそれほど高低差がないものの、小さなコブを越えるとまた次のコブ待っていると言ったかなり体力の必要な道が続いています。
送電線が通るコブを右手の巻き道で越えると鳥切場への分岐点です。ここで道を左に折れると尾根の上をたどる道になります。この先の小さなコブにも巻き道がありました。20年以上も昔にこの山を訪れたことがありましたが、この時はこの分岐から脇道に迷い込み、どうしたことか沢に降りてしまったことがあります。低山では仕事道なども入り組んでいるようで安易に脇道を選ばない方が良さそうです。
やがて右手から入山峠へと登ってくる林道が見えて来ます。明るくなった稜線上の道を緩やかに登って行くと盆掘林道が通る入山峠です。ここからは刈寄山の山腹を巻くように林道が続いています。登山道は尾根通しに小さなコブを越えるので、林道をしばらく進んでみましたが登り口が見つかりません。結局、山頂直下のヒノキ林の中を直登して刈寄山の山頂にたどり着きました。
たどり着いた刈寄山の山頂にはあずま屋と三角点があります。時計はすでに4時を越えていますが後は沢戸橋へと下るだけ。山頂のベンチで最後の休憩をしました。
刈寄山からの下りは思いのほかきつい下りです。北側の斜面と言うこともあり霜柱も溶け残っていました。暗くなり始めた杉林の中、山腹を縫うように急降下すると沢にたどり着きます。ここからは石がごろごろと転がる荒れた沢で、疲れ始めた足にはなかなか辛い沢道でした。
たどり着いた林道は刈寄川に沿って下って行く舗装道路で、途中には林間学校の施設なのか整備された小屋も立ち並んでいます。暗くなり始めた空に星を眺めながらしばらく下ると沢戸橋。車を停めた十里木まではまだ20分ほどの車道歩きが待っていました。