山中湖をめぐるようにして広がる草原の山頂を持つ石割山は、富士山の絶好の展望台としてハイキングのガイドブックにも度々紹介されている山です。山頂直下には近郷の信仰を集める石割神社があります。小さな社が祭られている大石は石の字の形に割れ、願い事を唱えながらその割れ目を3度くぐると願い事が叶うと言います。
中央自動車道の相模湖インターから道志をたどり山伏峠へ。峠へと登って行く道端の木々はすっかり葉を落とし、そろそろ冬の訪れを教えてくれるようです。山伏峠を下ると正面には青空をバックに大きな富士山が秀麗なその姿を見せていました。
平野の小さな石割神社の傍らに車を停め、リュックサックを背負い登山口に向かいます。赤い鳥居が建つ登山口からは急な石段が続いています。登り始めから続く急な階段に息を切らせながら高度を上げていくと視界が開け、左手には青空をバックに富士山がその姿を見せてくれました。冬枯れのブナやクヌギの稜線をしばらく登って行くと石割神社の奥社。小さな社の上に石割神社の御神体である見上げるような大岩がそびえていました。
石割神社からクマザサの明るい稜線にひと汗をかくと目指す石割山の山頂です。正面には山中湖の上に大きな富士山がその姿を見せてくれます。登山のガイドブックなどによく紹介されている富士山のワンカットは、まさにこの山頂からの眺めです。
石割山の山頂で昼食の後、東海道自然歩道にも指定されている縦走路を大平山へと向かって行きます。石割山から続く伸びやかな尾根上の小さな頂が平尾山。木の急な階段を下り登り返した頂が大平山です。放送用アンテナと小奇麗な東屋が建っていました。
大平山からは、平野へ下ることとします。途中、平尾山の手前から左手の別荘地に入り山中湖を目指すことにします。しかし道は入り組み思わぬ時間がかかってしまいました。「急がば回れ」とは良くいうものです。ようやくたどり着いた湖畔の道路を平野へ。今日は登りより下りのほうが辛い山行であったようです。