大菩薩嶺登山口11:20~福ちゃん荘12:00/15~勝縁荘12:30~大菩薩峠13:25/14:30~福ちゃん荘15:35/40~大菩薩嶺登山口16:00
温暖化の影響を受けているのか7月になると晴れた日が続くようになり、気温も30度を超える日が続いています。関東の梅雨明けは平年より3日遅れの7月22日ですがすでに山は夏山本番を迎えています。
たどり着いた大菩薩嶺の登山口、上日川峠の駐車場はたくさんの車です。すでに山頂から下って来る人もいるようです。登山口のロッジ長兵衛の店先には名物のモモが売られていました。
登山口からは緑色の雑木林の中を緩やかに上って行きます。しばらく上ると福ちゃん荘です。ここは唐松尾根コースを分けるところです。福ちゃん荘のベンチで一息を入れたのち、車道をたどり大菩薩峠へ向かうことにします。
途中の勝緑荘は中里介山が小説「大菩薩峠」を執筆したと言われるところです。物語は音なしの構えの使い手とされる机竜之助が大菩薩峠で巡礼の老夫婦を切り殺すところから始まります。1913年(大正2年)から1941年(昭和16年)にかけ新聞などで連載された原稿用紙1万5000枚にもおよぶという世界最長の小説と言われています。
勝縁荘からはジグザグを切りながら雑木林の車道を上って行きます。この道は介山荘への荷揚げに使用されているようです。
やがて木立の先が明るくなると大菩薩峠です。介山荘の土産物屋の先にはおなじみの大菩薩峠の道標が建っています。南アルプスの稜線は曇りがちな空の中に隠れていましたが上日川ダムの先には富士山の頂が見えていました。
涼しげな風が吹き抜ける峠で昼食、今日はここから下山することにします。福ちゃん荘近くには賽ノ河原から下ってくる道があります。地形図にも記載されていない道は廃道になっていると思っていましたが道標にも賽ノ河原(旧道)と書かれています。
子供連れのハイカーが下ってきます。途中、沢を越えるところもあるようですがあまり危険なところでもなさそうです。機会があれば歩いてみるのもいいのかもしれません。
福ちゃん荘からは車道をたどり上日川峠へ下りました。たくさん止まっていた車も少なくなっていました。
大菩薩峠は2000m峰にもかかわらず高山植物が少ない山です。明るい山肌は笹に覆われていることやシカの食害がその原因なのでしょう。
それでも大菩薩峠の周辺にはヤマオダマキなどの花が咲いていました。