造林ゲート-(0h55m)-1,710m-(0h55m)-2,050m-(1h05m)-西岳頂上手前-(0h10m)-西岳-(0h10m)-2,355m-(0h45m)-1,945m-(1h05m)-造林ゲート
西岳は八ヶ岳の西端にそびえる山で、近くの編笠山や権現岳と一緒に縦走するコースとしてガイドブックにも紹介されています。
西岳への登山口は富士見高原から登るもののほか、林道の造林小屋ゲートから登っていくものがあります。今回は造林のゲートから山頂を目指すことにしました。ゲート前の駐車スペースには車が1台停まっています。先行しているハイカーがいるようですがこのコースを登って行く人は多くないようです。
ゲートの先は唐松林の林道歩きです。しばらくなだらかな林道を進むと右手に杯流しへの道を分けるの案内板が現れます。ここは編笠山からの下山路となる道です。分岐の先には小さな不動清水がありました。
ここからは唐松林の中を登っていく登山道が始まります。視界の利かない単調な登山道はすでに秋の気配が漂い初め、道端にはトリカブトが紫色の花を付けていました。
何度か林道を横切りながら登山道は高度を上げていきます。途中、視界が開けるところからは諏訪の町並みの上に入笠山、曇り空の下、青くかすむ稜線を目で追いかけていくと守屋山の頂も見付けることができます。
単調な登りに飽き始めるころ、消えかけた信濃境の道標が立っていました。ここからは登りもきつくなってきます。山頂から下ってきた若者に尋ねると山頂まではあと15分ほどとか。
急な登りに汗を流すと広く開けた露岩の斜面にたどり着きます。右手には編笠山の三角形の頂がそびえていました。
登山道は樹林帯の中の急坂を山頂へと登って行きます。最後の急坂に汗を流すと広く開けた西岳の山頂にたどり着きました。信仰の匂いを残す山頂には石祠や石碑が祀られています。タカネマツムシソウやアキノキリンソウなど秋の花も彼方此方に咲いていました。
山頂からは稜線通しに青年小屋への道が続いています。青年小屋から山頂に登ってきた若者の話では小屋まで1時間くらい、馬鹿にしながら編笠山に登ってきたらかなり厳しかったと言っていました。今日は青年小屋のテン場で一夜を過ごすと言います。
山頂で出会った中年のハイカーは地元の人で、この周辺の山には良く登っているようです。先週の赤岳はたくさんの人で、山小屋は満員状態と言っていました。西岳の登山道は、林道ゲートからの道のほか地図には紹介されていないようですが原村から登る道もあると話してくれました。道は不明瞭なところもあるが変化に富んで面白いと言います。
予定では編笠山を回って車を停めた造林ゲートまで戻ろうと思っていましたが、今から編笠山に向かったのでは登山口にたどり着くころは5時を過ぎているようです。今日はおとなしく往路を戻ることにしました。来年でもテントを持って編笠山に登ることにしたいと思います。