駐車場7:00-(1:00)-ヤシオノ里8:00-(1:50)-荷小屋峠9:50/10:05-(0:50)-奥ノ院10:55-(0:25)-岩岳山11:20/40-(1:00)-入手山12:40/13:10-(1:30)-林道分岐14:40-(0:20)-駐車場15:00
高い山が少ない遠州にあって岩岳山はアカヤシオとシロヤシオの咲く山としてネットにも山行報告が載っています。かつてはヤシオノ里まで車が入っていたようですが、落石などにより林道が通行止めになってからは歩程が7時間を超える山になっているようです。
前日は新東名道の掛川PAで仮眠しました。ここから登山口のログペンションシンフォニーまでの道は判りにくいところです。たどり着いた小さな建物は数年前に営業を終えているようです。近くの駐車場にはすでに数台の車が停まっていました。
登山口からは緩やかに砂利の林道を歩きが始まります。しばらく歩くと車止めのゲートがありました。
幅の広い林道には所々に落石の跡が残っています。近くの小俣では数年前の土砂崩壊で集落が廃村になったと言います。対岸には大きな土砂崩壊の跡が見えていました。
たどり着いたやしおの里には小俣山ノ神の社が祀られています。登山道は林道の先から沢に向かって下って行きます。登山道脇には崩落個所もあるということで通行止めの看板が立っていました。
丸木橋を越えると暗いスギ林の中の急な登りが始まります。ジグザグを繰り返す登山道には沢に向かった崩壊したところ、桟道が崩れ落ちたところがあり通行止めも頷けるところです。
桟道が崩壊した小沢を越えると登山道は山肌を巻くように杉林の中を登って行きます。そろそろ登りに飽き始めるころ荷小屋峠にたどり着きました。
ここからは明るい雑木林の尾根道が始まります。岩岳神社の鳥居をくぐり露岩の目立つ急坂を登って行きます。すでにアカヤシオの時期は終わっているようで梢を真っ白に彩るシロヤシオの花、トウゴクミツバツツジの真っ赤な花が新緑の中に目立ちます。
やがて勾配が緩やかになると分岐です。左手が崩壊した痩せ尾根を越えると岩岳神社の小さな社が祀られたコブにたどり着きます。新緑の先には高塚山から京丸山へと続く稜線が見えています。京丸山は静岡や伊豆の山地に咲くキョウマルシャクナゲのもととなった山です。
岩岳山へは岩交じりの痩せ尾根をたどることになります。咲き乱れるシロヤシオとミツバツツジの尾根には谷に向かい崩壊が進んでいるところが何ヶ所か、転落防止のためかトラロープが張られていました。
途中、展望が開けるコブを越えると程なく岩岳山の山頂にたどり着きます。三角点とベンチが置かれた山頂は木立に覆われ展望はありません。
岩岳山からは急坂を下って行きます。途中には崩壊箇所が何ヶ所か、谷に向かっ崩壊が進んでいるところもありました。鞍部には分岐点の道標があります。右手は新道を下る道、まっすく進む道は入手山へと続く道です。しかし道が荒れているのかどちらにも「通行できません」と書かれていました。
雑木林に包まれた登山道は入手山を目指して登り返します。急な登りには白いヤマイワカガミが咲いていました。
たどり着いた入手山の山頂は若葉色に包まれた広場です。シロヤシオの梢の先には京丸山の頂も見えています。ここで出会った単独行の中年は入手山から岩岳山へと登っていたようです。京丸山もシロヤシオの咲くところで機会があれば訪ねると良いと言っていました。
入手山からは再び稜線を下って行きます。鞍部から登り返したところは1208mの標高点のあるところです。私製の山名表示板にはキマタ山と表示されていました。
山頂からは急な下りが始まります。杉の木立につかまりながら急坂を下って行きます。途中には小さな岩場もありました。そろそろ下りも飽きはじめるころ林道にたどり着きました。この分岐は判りにくいところで道を戻るように下ることになります。
林道は程なく今朝歩いた林道にたどり着きました。中部電力の案内杭が立っているだけで道標もないところです。判っていなければ入手山への登りに使うことはできそうにないコースのようです。
好天に恵まれ満開のシロヤシオにも出会えた山行です。ふみ跡はしっかりして迷うことも無さそうですが崩壊が進んだ痩せ尾根は雨や雪の時は危険が伴いそうです。ハイキング気分での入山は気を付けねばならない山のようです。
アカヤシオやシロヤシオの咲く岩岳山は標高が低いこともありあまり目立つ花は咲いていません。登山道沿いにはマムシグサ、目立たないフモトスミレやキランソウが咲いていました。