川乗橋9:45-(0:40)-細倉橋10:25-(1:00)-百尋ノ滝手前の河原11:25/35-(0:55)-足毛岩分岐12:30-(0:25)-1160m付近12:55/13:10-(0:35)-川苔山13:45/14:20-(1:45)-大根ノ山ノ神16:05/15-(0:35)-鳩ノ巣駅16:50
川苔山は入門コースの多い奥多摩の中で比較的歩きごたえのあるコース、また百尋ノ滝付近では滑落事故も報告されているところです。
御嶽駅でたくさんのハイカーを下ろした電車は奥多摩駅に到着、駅前には日原行の臨時バスが2台停まっていました。川乗橋でバスを降りたのは20人ほど、林道の案内板には橋が崩落しているため百尋ノ滝方面は通行禁止とか。
川苔谷に沿った林道は緑のシャワーに包まれています。なだらかに登る単調な道は大きなカーブを巻きながら徐々に高度を上げていきます。途中には沢に下れるところもあり気の早いキャンパーがテントを張っていました。
林道歩きも飽き始めるころ細倉橋にたどり着きました。立派なバイオトイレがありますが傍に設置された水力発電機器が故障しているため使えないとか、山のトイレを運用するのもなかなか大変なものです。
ここからは沢に沿った登山道が始まります。若葉色に包まれた登山道は川苔谷を渡り返しながら緩やかに登って行きます。よく整備された木橋が架かっていますが崩れ落ちそうな橋も幾つかあります。
川苔谷を渡り返すと雪渓が沢を覆っています。雪渓を踏み抜かないようにとトラロープも張られていました。この先が崩落したところのようで大きな木が登山道を塞いでいました。
緑の雑木林の中を登って行く登山道は沢を渡り返しながら百尋ノ滝手前の河原にたどり着きます。すでに山頂から降りてきたのか、10名ほどの若者が河原で食事の最中でした。
ここからは岩場を登る狭い道、右手は沢に向かい切れ落ちています。付近で滑落事故が起こったようで注意を示す案内板が立っていました。
岩場を抜けると梢の先に百尋ノ滝が見えてきます。滝壺に下って行く道もありましたが先を急ぐことにしました。
急な岩場の登りに息を切らせながらジグザグを繰り返すとやがて樹林帯の山肌を巻くように登って行ようになります。たどり着いた沢は火打石谷、枯れ沢はニチリンソウの咲くところです。しばらく心地良い道を進むと足毛岩の分岐にたどり着きました。
右手の道は足毛岩の肩をたどる道、我々は左手の樹林帯の急坂を登ることにしました。ジグザグを切りながら登って行く道はやがて横ヶ谷と呼ばれる沢を登って行くようになります。まだ芽吹きも浅い沢にはハシリドコロの紫の花が咲いていました。
道端でひと息を入れたのち、砂防工事の石垣が積まれた沢を登って行きます。やがて沢を離れた道はジグザグを繰り返しながら樹林帯の急坂を登って行きます。
展望のきかない登りに飽き始めることかつて茶店があったと言うウスバ尾根にたどり着きました。ここから山頂までは芽吹き始めた唐松の稜線をひと登りです。
広く開けた山頂はたくさんのハイカーで賑わっています。目の前は視界が開け春先の淡い空の下に雲取山、それから続く稜線の先には六ッ石山の頂も見えています。
登りが4時間近くかかる山では2時近くになっても山頂にたどり着く人が後を絶ちません。若い二人連れ、派手なウェアを着込んだ女性だけの若いグループ、山登りの入門の奥多摩ということもあるのか思いのほか若いグループが多い山頂です。
山頂で一休みしたのち、鳩ノ巣駅へと下ることにします。まだ芽吹きも浅い雑木林の道は百尋ノ滝からの道に比べ歩きやすいところです。橋が崩壊しているという情報のためか鳩ノ巣駅から登ってくる人が多いようです。
多少岩交じりのところはあるものの登山道は緩やかに鳩ノ巣駅を目指して下って行きます。途中、大ダワから本仁田山へ別れる分岐を越えさらに単調な樹林帯の中を下って行きます。
やがて荒れた林道を横切るとベンチの脇に大根ノ山ノ神が祀られた社がありました。先行する単独行の中年は船橋の人、山頂でも一緒だった夫婦連れは千葉の人です。
千葉から奥多摩へのアプローチはなかなか大変なようで、新宿発のホリディ快速に乗るため千葉発のあずさ3号に乗ってきたと話していました。
ここから鳩ノ巣駅まではおよそ30分、やはり6時間近くの山はきついものがあるようで下る足も疲れ始めていました。
川苔谷は緑のシャワーを浴びています。しかし標高が低いためなのか目立った花を見付けることはできません。それでも芽ぶきが始まったばかりの横ヶ谷はハシリドコロやヤマエンゴサク、ヨゴレネコノメが群生していました。