上蒜山スキー場駐車場8:35-(1h15m)-920m付近9:50/10:00-(0h50m)-上蒜山山頂10:50-(0h10m)-三角点峰11:00/05-(1h15m)-中蒜山12:20/13:00(避難小屋・昼食)-(1h35m)-中蒜山塩釜冷泉14:35=(ひるうんタクシー)=上蒜山スキー場駐車場15:25
蒜山は蒜山高原に頭を持ち上げる古い火山で、上蒜山、中蒜山、下蒜山を総称して蒜山または蒜山三座と呼ばれています。
蒜山インターから一般道に降り、ナビに従い上蒜山スキー場に向かいます。たどり着いた広い駐車場に車が1台もありません。不安の駆られていると中型バスや乗用車が次々にやってきました。やはりこの山は人気の山のようです。
駐車場からは牧場の中の砂利道をたどり登山口へ。ここからは暗い杉林の急坂が始まります。木の階段が続く登りに汗を流すと2合目、この付近からは雑木林の中を登る稜線の道です。やはり中国地方の秋は早いようで付近は赤や黄色に色付いた紅葉に包まれていました。
しばらく登ると視界も開け明るい笹尾根を登って行くようになります。尾根道の先には先ほど駐車場で出会った数十人のパーティ、振り返る蒜山高原は秋の日差しを浴び牧場の草原がまだら模様のように広がっています。
稜線の途中で三角点をGet、登山道わきの藪に埋もれている4等三角点です。事前に三角点の位置を調べていなければ見落としそうな標石です。
紅葉に包まれた明るい稜線を登って行くと8合目の肩、剣ヶ峰と呼ばれるところでしょうか休憩にはちょうど良いところです。この付近からはガスの中を登るようになりました。北からの冷たい風に乗って小雨も降ってきます。
たどり着いた上蒜山の最高点は1202mの標柱が建つところです。三角点のある山頂は左手のササ藪をしばらく進んだところです。訪れる人も少ないようで雨にぬれた笹が登山道を覆っていました。
小さく下って登り返すと三角点のある山頂です。ここだけは笹が刈り払われているものの周囲は木が生い茂り展望は期待できません。山頂の手前で出会った若者は駐車場にあったバイクの持ち主、ナンバープレートは成田だったようですが千葉からバイクを走らせるのは大変でしょうね。
上蒜山からは中蒜山に向かうことにします。ガスに包まれた稜線は視界もありません。すでにこの稜線にも霜が訪れたようで茶色を帯びた葉が。今年の紅葉はいまひとつ冴えていないようです。
雨に濡れた下りは滑りやすい急坂、鎖も張られていました。鎖に頼るような岩場ではないものの、雨の下りではやはり頼りにしたいものです。
上蒜山と中蒜山の鞍部は笹原が広がるところです。巻き上がる雲の下に蒜山高原も見え隠れしています。明るく開ける笹原は蒜山の魅力の一つと言われていますが今日はガスの中に幻想的な眺めを見せているだけです。道端に目を落とすとイブキトラノオやリンドウの花が去りゆく秋を惜しむように雨に濡れていました。
中蒜山への登りは思いのほか緩やかな登りです。下蒜山への分岐点には避難小屋も建っていました。
降りしきる雨の中、避難小屋に入り昼食です。しばらくすると上蒜山の山頂で出会ったパーティがやってきました。狭い避難小屋は腰を下ろすことが出来ないくらいの満員です。このパーティは岡崎の山岳会と言います。2台の車で上蒜山から中蒜山へ縦走と言います。最初に1台の車を中蒜山の登山口に回すことが出来るのでこのような縦走も可能になるのでしょう。
昼食ののち中蒜山の山頂へ。地元のパーティが下蒜山から登って来ます。下蒜山からの登山道はかなり道が悪いようで足元は泥だらけ、夫婦連れも登ってきますがこちらは塩釜冷泉から登ってきたと言います。予定では上蒜山に戻り、車を停めた駐車場へ下る予定でしたが天候も思わしくありません。中蒜山から塩釜冷泉に下ることにしました。
下蒜山への道を少し下ると塩釜冷泉への分岐点です。最初は木の根が張り出した急な下り、途中には小さな鎖場もありました。蒜山は歩程が短い気楽に登ることが出来る山なのか、この時間になってもまだ山頂を目指すハイカーも多いようです。小さなザックにスニーカーの軽装の人もいます。
5合目の石祠を過ぎても急な下りが続きます。やがて登山道は左手の沢に向かって下って行きます。水は流れていないものの小さな沢を渡るところもありました。
たどり着いた雑木林の中が1合目の登山口、しばらく下ると塩釜ロッジの駐車場にたどり着きました。青い屋根のロッジは牧場の営業なのか、乳製品のお土産のほかジンギスカンも食べることが出来るようです。ここでタクシーを呼び車を停めた駐車場に戻りました。
タクシーの運転手さんに聞いた話では「弁当忘れても傘忘れるな」山陰地方の諺と言います。確かにこの山は雨の多いところということなのでしょう。