広河原駐車場-(0h30m)-本谷川渡渉点-(0h30m)-1509m-(0h50m)-1716m-(0h30m)-1885m-(1h00m)-恵那山山頂-(0h55m)-1788m-(0h40m)-1450m-(0h25m)-本谷川渡渉点-(0h45m)-広河原駐車場
深田久弥氏の日本百名山にも選ばれた恵那山は中央アルプス最南端の頂です。この山もまた古くからの信仰の山だったようで登山道は神坂峠ルートや黒井沢ルート、前宮ルートが開かれています。今回は比較的短いと言う広河原から山頂に向かうルートを登ることにしました。
広河原の駐車場には平日にもかかわらずたくさんの車が停まっています。長野ナンバーの車のほか浜松や習志野ナンバーに車もあります。百名山と言われるだけあってこの山の人気の高さがうかがえるものです。
駐車場からは30分ほどの林道歩きが始まります。右手の斜面は落石が続いているようで途中には落石防止工事の現場も建っていました。
たどり着いた恵那山登山口の標柱から河原に下ります。ガイドブックに紹介されていましたがこの本谷川の渡渉では死亡事故も起きたと言います。今は立派な丸木橋が架かっていました。
ここから稜線に向かっての登山道が始まります。雑木林の中を登って行く道はジグザグを繰り返しながら高度を上げて行きます。
2/10、3/10と書かれた案内板に励まされながら急坂を登って行きます。やがて林相がカラマツ林になってくると標高は1600mほど、梢の先にそびえる神坂峠の稜線も幾分低くなってきます。
目の前にそびえる稜線は恵那山から川入山へと続く稜線で、その上には黒井沢コースが通っているようです。しばらく登ったシラビソの林の中にこのコースの中間点となる5/10の標識がありました。
登山道はその傾斜を緩めたりきつくなったりを繰り返しながら稜線を目指して登って行きます。シラビソ林の急坂を登り詰めると朽ちかけた道標が建つ2071mの稜線です。赤いテープが張られ通行止めとなっているようですがここから黒井沢へと下る道もあるようです。
ここからも展望のきかないコメツガの中の登りが続きます。山頂から下ってきた初老の一団は千葉の山の会の人達、百名山と言うこともあり我々と同じように地元以外のハイカーも多いようです。
たどり着いた恵那山の山頂は広く開けた登山道の広場と言ったところで、一等三角点と木製の展望台が建っています。コメツガが伸びたためか展望台の上からも周囲の展望を楽しむことはできません。
付近には恵那神社の本社と六乃宮神社、五乃宮神社などの社が祀られています。恵那山は天照大神の胞衣(えな:へその緒)を納めた地と伝えられるところ。かつての山岳信仰の名残がこの山頂にも残っているようです。
山頂からは往路をたどり広川原に下ります。人気の山と言うこともあり若者の一行、若い二人連れのパーティなどが山頂を目指していました。
登山口の道標にも描かれていましたが3時間から4時間かかると言う登りはやはり大変なようです。山頂近くでかなりバテ気味の若者も多いようでした。