梅雨の晴れ間の週末。子どもたちを誘って何処かの山に行こうということで選んだ山は三ツ峠山。簡単に登ることができて標高も高く首都圏からも近いという条件に見合う山はあまり多くありません。
登山口からは三ツ峠のアンテナ建設に使われた林道をジグザグに登っていきます。所々にコンクリート舗装が残る林道は、今でも四季楽園などの車が利用しているようですがかなり荒れた道です。道の左右にはかっての登山道が踏み跡のように残っていますが利用している人は少ないようです。気温はそれほど高くないものの、梅雨時の湿度が多い空模様の下では額から汗も噴き出してしまいます。
やがて登山道は明るい雑木林の中を登るようになります。所々にユキザサなどの白い花も咲いていますが、珍しげな花はあまりありません。やがて三ツ峠小屋への道を右に分けると程なく四季山荘です。晴れていれば屏風岩に取り付いている若者たちの姿も見える山荘前のテラスも、白いガスの中に包まれていました。
富士見小屋の前から赤土の斜面を登って行くと三角点の立つ三ツ峠の山頂にたどり着きました。あい変わらず巻き上がるガスに包まれ御巣鷹山の山頂に建つアンテナさえも霞んでいます。山頂にはたくさんの虫が飛んでいました。肌を刺すブヨなどではないようですが、頭や顔の周りを飛び回り落ち着いて食事も食べれそうにありません。
山頂でお握りだけの昼食をしたのち、三ツ峠小屋前の広場に下り小休止です。近くの草原にはアヤメが紫色の花を付け始めています。オオバギボウシも大きな蕾が開き始めていました。あい変わらず巻き上がるガスに包まれ山頂に建つアンテナさえも霞んでいます。一瞬、ガスが晴れると目の前にそびえる屏風岩に、数組のパーティが取り付いているのが見えました。
帰りは往路をたどり登山口に戻ることにします。途中、林道わきの薄い踏み跡をたどり下って行くと、登山道は林道から沢ひとつ離れた小尾根を下って行くようになります。枯葉が薄く被っていましたが、この道を下って行く人もいるようで何人かの足跡も残っていました。登山道は駐車場のすぐ上に小さな広場に出ましたが登山道を示すテープや標識などは全くありませんでした。
三ツ峠山は花に恵まれた山です。しかし林道周辺ではあまり変わった花を見付けることはできませんでした。山頂周辺にはサラサドウダンが咲いていました。真っ白い花を付けたサラサドウダンはシロフウリンツツジとか、ドウダンツツジの別名をフウリンツツジとも呼んでいるようです。
三ツ峠小屋の周辺には小さなお花畑があります。すでにこのお花畑は初夏を迎えているようでアヤメが紫色の花を付けていました。オオバギボウシも大きな蕾を開き始めていました。