室堂ターミナル12:10~一ノ越13:20/35~富山大学立山研究所14:10~浄土山14:30~室堂展望台分岐15:10/20~室堂ターミナル16:05/20~みくりが池16:30/40~雷鳥沢キャンプ場17:20
行動時間 5:10、歩行時間 4:30、歩行距離:7.6km、累積標高差:+557m、-708m
今年の8月は長雨や低温で山に行けない日が続いていました。9月になっても天気には恵まれないようです。山の会の夏山合宿も小笠原付近に停滞していた台風が北上したため中止になりました。夏沢鉱泉で行われた宿泊だけに参加しその足で北アルプスの立山に登ることにしました。
扇沢の市営駐車場はすでにたくさんの車で一杯です。有料駐車場は12時間で1,000円、日帰りで室堂を往復する観光客も多いのでしょうが山中で数泊を過ごす登山にはちょっと高めです。
ここからは軽装の観光客と一緒にアルペンルートで室堂へ、中国の団体客でしょうかスマホを片手に写真を撮る若い女性が目立ちます。
たどり着いた室堂ターミナルはたくさんの観光客でにぎわっています。手荷物ロッカーにテントや食料などを預け軽くなったザックを肩に浄土山を目指します。
遊歩道のような整備された道をしばらく登ると大きな雪渓が残っています。かつての立山信仰では下界と神域の境とされた祓堂を越え、ジグザグを切りながら登山道を登って行くと一ノ越山荘です。ここから雄山までは1時間ほど、ベンチにはすでに山頂から下ってきた家族連れやツアー登山のハイカーで賑わっています。
木曽御嶽山の噴火からハイキングでもヘルメットを被ったハイカーが多くなったようですが北アルプスのツアー登山では登山ヘルメットが定着し始めているようです。
一ノ越からはハイマツ帯の登山道を緩やかに登って行きます。たどり着いたピークは浄土山の南峰、富山大学立山研究所の建物が建つところですが山頂標識は見当たりません。ケルンの建つ分岐の先には五色ヶ原から薬師岳、太郎平へと縦走する縦走路が続いています。
北峰には小さなケルンがあるようですがここにも山頂標識を見付けることができません。その先には日露戦争の戦没者を祀ったという軍人慰霊碑があります。かつては鳥居や社殿もあったのでしょうが今は倒壊していました。
北峰からは岩が煩い急坂を下って行きます。歩きにくい坂道をしばらく下ると室堂山展望台への分岐です。ここからは整備された道を下って行きます。巻き上がる雲から細かな雨が落ちてきましたがあまり本降りにもならないようでした。
たどり着いた室堂ターミナルからは雷鳥沢キャンプ場に向かいます。みくりが池からは青空も顔を出し、雲を巻き上げる立山の稜線が青い湖面に影を落としていました。
雷鳥荘の先からは地獄谷を一望することができます。地獄谷は噴気活動の活性化により数年前から通行が禁止されているようです。またエンマ台から大日展望台の間も火山ガスの濃度が濃くなるということで所々にガス濃度検知機が設置されていました。
たどり着いた雷鳥沢のキャンプ場はガスの中です。夏山の最盛期を過ぎていることもありあまり多くないもののカラフルなテントが彼方此方に、我々も管理棟近くのベンチの傍にテントを設営しました。
今夜のメニューはお茶漬けふりかけサラダと天かす丼、別名びんぼう丼と呼ばれ色々なレシピがあるようです。ホタテの缶詰と小エビ、それに天かす、乾燥ネギ、ホタテの汁と醤油を振りかけてみました。天丼のように玉ねぎと生卵でとじたり、丸亀うどんのレシピのように天かすに青ネギ、だし醤油だけでも良いかもしれません。
9月と言うのに気温はかなり寒いようです。今回持ってきた寝袋はモンベル ダウンバガー、最低-5℃くらいまでは利用できると言いますが少し寒そうです。下着を着込んだりホッカイロを貼ったりして寝ることにしました。
雷鳥沢キャンプ場9:35~9:55/10:05~みどり池分岐10:40/55~室堂ターミナル11:30
行動時間 1:55、歩行時間 1:40、歩行距離:2.4km、累積標高差:+221m、-64m
今回の立山はすっかり秋モード、朝にはテントに薄氷も張っていました。
予定では雄山に登るか阿弥陀ヶ原を散策しようかと思いましたがかなりお疲れめ、室堂周辺を散策して戻ることにしました。
今朝のメニューは昨日残ったアルファ米の焼き鳥丼とジャガリコサラダです。玉ねぎに焼き鳥の缶詰、持ってきた生卵でとじたものでまずまずの美味です。ジャガリコをお湯で戻したポテトサラダ、レーズンとプチトマトを加えるとこれもまた簡単で美味でした。
あまり軽くなっていない食材などを詰め込んだザックを背に、雷鳥沢ヒュッテの傍に続く石段を登り始めます。結構な急坂で足もなかなか上がってくれません。
地獄谷を目の前にする大日岳展望台で一休み、みくりが池近くのベンチで一休みしながらみどり池へ、小さな湖面には立山がその姿を映しています。たくさんのハイカーで賑わう室堂山荘からは室堂ターミナルへ下って行きます。
振り返ると一ノ越から登って行く稜線の上に雄山の山頂、その上には雄山神社の社が見えていました。
室堂ターミナルからは扇沢へと下ることにします。平日とあってかトロリーバスやケーブルカーもあまり混雑していません。立山ロープウェイの窓からは黒部湖の上に針ノ木岳、それから続く稜線は船窪岳、不動岳、南沢岳へ、さらにその先は野口五郎岳へと続いているようでした。
室堂の周辺にはヨツバシオガマやウラジロタデなどのたくさんの高山植物が咲いています。
季節はすでに秋、ミヤマアキノキリンソウやオヤマリンドウやクロトウヒレンなども見付けることができます。