西登山口9:30-伊吹山山頂10:35/40-東登山口11:35
イブキの名前を持つ花は33種、1200種の花が自生するという伊吹山もまた花で知られた山です。計画では1合目の三ノ宮神社から山頂を目指す予定でしたがこの暑さでは無理というもの、伊吹山ドライブウェイを利用して山頂の駐車場に向かうことにしました。
ジグザグに登って行く伊吹山ドライブウェイは明るい稜線へ、山頂を回り込むように登って行くと山頂直下の広い駐車場にたどり着きました。広い駐車場もすでに半分ほど車が停まっています。
登山道は上り専用の西登山道と下り専用の東登山道、それと中央登山道の3本があります。我々は西登山道から山頂を目指すことにします。
白い砂利が敷き詰められた登山道はまさに遊歩道、ガイドブックやカメラを片手にたくさんの人が山頂を目指します。ハイキング気分の人から観光地を訪れた雰囲気の人、家族連れや初老のグループなど服装も様々です。
道端に咲き競う花を眺めながら緩やかに山頂を目指します。明るい斜面の先には琵琶湖、その中に浮かぶ小島は竹生島です。伊吹山もまた鹿の食害でシモツケソウが激減したとか、このため登山道脇には黒い保護柵が張り巡らされていました。
稜線に出ると視界が開け目の前には琵琶湖を一望することができます。三ノ宮神社から続くスキー場の斜面をたくさんのハイカーが登ってきます。気温は19℃と言いますが降り注ぐ日を避けるもののない登山道はなかなか厳しい登りのようです。
たどり着いた山頂には土産屋さんが数件、日本武尊の石像の近くには日本七高山霊場の一つと言う伊吹山寺が祀られています。
古事記では伊吹山の山之神と対決した日本武尊は大氷雨を降らされ失神して下山することになります。ここに祀られた白い猪は山之神、正気を戻したのが山麓の居醒めの清水と言います。これが元で日本武尊は能煩野(三重県亀山市)で命を落とすことになります。
山頂の先にが一等三角点があります。付近は高山植物を守るため黒いネットで覆われオタカラコウやミヤマコアザミが群生しています。ハクサンショウマもたくさんの穂を出していましたがまだ白い花を付けたのは僅かでした。
下山は東登山道へ、道標には「岩などが多く軽装では立ち入らないで下さい」と書かれています。伊吹山は石灰岩の岩山です。地下には鍾乳洞でもあるのかドリーネのような窪地もありました。
やがてマルバタケブキの群生が現れると駐車場は目の前です。広い駐車場もたくさんお車で溢れていました。
西登山口から登って行く道端にはたくさんの花が咲き乱れています。クガイソウやイワアカバナ、クサフジ、キオンなどの花が目立ちます。
日本武尊の石像が建つ山頂にはイブキジャコウソウが群生しています。なだらかな山頂にはオタカラコウやコミヤマアザミが群生していました。
伊吹山にはクガイソウに良く似たルリトラノオがあります。クガイソウの葉は輪生しますがルリトラノオの葉は対生します。クガイソウはたくさんの見られますがルリトラノオは見付けられませんでした。