相原浅間神社-(1:00)-端足峠-(1:00)-1,475m附近-(0:40)-雨ヶ岳-(1:05)-端足峠-(0:50)-相原浅間神社
富士山を取り巻く稜線は何れも富士山の好展望台としてそれぞれに違った形の富士山を見ることのできる頂があります。
本栖湖の湖畔には竜ヶ岳雨ヶ岳と言う二つの頂があります。竜ヶ岳は1月1日に富士山の山頂から登る初日の出を見ることのできるポイントとして知られ、我々も数年前にその頂から大きな富士山の姿を楽しんだことがあります。今回はその隣にある雨ヶ岳を訪ねることで自宅を出発しました。
登山道脇の駐車場に車を停め暗い杉林を歩き始めます。しばらく進むと鉄柵に囲まれたA沢貯水池がありました。ここは東海自然歩道の通るところで、左手に進むと田貫湖の湖畔から長者ヶ岳を越えを静岡へ、その道は遠く大阪の箕輪まで続いています。
道標に沿って道を右に進んでいきます。小さな沢を越え杉林の中で東海自然歩道と別れた道は端足峠へジグザグを切りながら登って行きます。
たどり着いた峠は東面が開けるところで、目の前には大きな富士山がそびえています。右手の道は竜ヶ岳へと続く道で時間があれば帰路に山頂を踏んでこようと思っていた道ですがこの時間では雨ヶ岳の山頂を往復するだけで夕暮れを向えそうです。
端足峠で昼食をとったのち、雨ヶ岳の山頂を目指すことにしました。最初は冬枯れの雑木林の中をたどる緩やかな道ですが、次第に傾斜を増した急坂には小さな露岩も現れてきます。高度を上げるに従い雲の中を登るようになり、やがて細かい雨も落ち始めてきました。
晴れていれば左手に富士山の展望が開けると言う明るい斜面も、ミルク色の霧の中にすべてを隠しているだけです。雨ヶ岳の山名の由来は山頂に雲がかかっていることが多いことや、隣の竜ヶ岳とともに雨乞い信仰によるものと言われているようです。愛鷹山や長者ヶ岳でもそうでしたが富士山の周辺に位置する山域は雲を巻き起こすことが多ようですっきりと晴れ渡った富士山を見るのは難しいことがうなずけるものです。
ようやくたどり着いた山頂は東側が開けて山頂で、晴れていれば大きな富士山を間近に眺めることのできるところです。しかし相変わらずの雨模様の空の下では展望を期待することもできません。
山頂からは往路を端足峠へ。しばらく下ると雲の中から抜け出たようで、端足峠付近では夕闇が迫り始めた富士山を眺めることができました。
明日は富士山周辺の鬼ヶ岳と王岳を目指すことにします。鬼ヶ岳は先日登った十二ヶ岳から続く稜線上の頂で、十二ヶ岳と同様に露岩帯などもある変化に富んだコースと言います。