大倉バス停-(0:25)-観音茶屋-(0:20)-見晴茶屋-(0:35)-駒止茶屋-(0:25)-堀山の家-(1:00)-花立山荘-(0:25)-金冷やし-(0:50)-鍋割山-(0:50)-後沢乗越-(0:20)-二俣-(1:05)-大蔵バス停
丹沢は首都圏に近いこともあり何時も多くのハイカーで賑わうところです。その登山道の一つ大倉尾根はバカ尾根とも呼ばれ、登山口へのアクセスも便利で丹沢入門の登山コースとして多くのガイドブックにも紹介されています。しかし標高320mから登り始める登山道は塔ノ岳まで標高差1,100m、北アルプスの山々と比べても決して侮ることのできないコースと言うことができます。
渋沢駅から神奈中バスで大倉へ向かいます。秋本番の休日ということもバスはたくさんのハイカーであふれていました。
たどり着いた大倉のバス停から舗装道路をしばらく登るとバカ尾根の登りが始まります。杉林の中に続く登山道はたくさんの人が後になり先になり山頂を目指しています。最近は若いハイカーも多くなってきたようで、カラフルなウェアーを着た女の子や、職場の同僚なのか男連れのパーティも目立つようになってきました。
しばらく登った観音茶屋で最初の一休み。好天に恵まれたこともあり気温も少し上がっているようです。雑事場に道を左に分け杉林の中の道を登って行きます。緩やかに登って行く登山道は首都周辺の人気のコースと言うこともあり階段など整備が行き届た道です。
数年前にこのコースを登った時には見付けることができませんでしたが近くには大倉尾根の三角点があります。杉林の中をしばらく探してみると杉の切り株の傍に土に埋もれた標石を発見。植林の作業で見付けたのか、三角点の傍には小さな私製の杭が打ち付けられてありました。
ここからは雑木林の中を登る急坂が始まります。一度緩やかになった道は戸沢から登ってくる道を合わせると再び急な登りに変わります。
露岩帯を越えると花立山荘への急な階段の登りです。振り返ると曇りがちな空の下に渋沢の町並み、青く霞んだ山並は大野山付近の山々でしょうか。この付近は赤土で滑る急坂として記憶に残っているところですが、階段も良く整備され記念植樹などの案内板も彼方此方に立っていました。
たどり着いた花立山荘の前に腰をおろして昼食です。時間の少し遅れ気味と言うことで当初予定していた塔ノ岳の山頂には立ち寄らず、金冷やしから鍋割山を目指すことにしました。
花立て山荘からは明るい稜線歩きが始まります。この付近はすでに紅葉の真っ最中を迎えているようで、緩やかに続く稜線は黄色の衣をまとい、その中に真っ赤なモミジが彩りを添えています。マユミの赤い実の先に塔ノ岳の山頂を眺めながら細くなった稜線を登ると金冷やしです。
ここからは道を左に。雑木林の心地良い稜線は小さなアップダウンを繰り返しながら鍋割山を目指します。途中、二俣への分岐点周辺にはたくさんの宮標石が転がっていました。登山道修復の過程で引き抜かれたものか、中には階段のふみ石として利用されているものもあります。この付近もまた御料地があった所のようで、少し下った道端のコブの上には御料局境界点と刻まれた標石もありました。
この稜線もたくさんのハイカーでにぎわう稜線です。我々と反対に鍋割山から金冷やしを目指しているハイカーもたくさんいました。
たどり着いた鍋割山の山頂もたくさんのハイカーで賑わっています。中には名物の鍋焼きうどんを食べている人もいましたが味のほどは。山頂標識の近くに腰をおろして休憩です。
ここからは後沢乗越を目指して急坂を下って行きます。急な階段などもありますがやはり下りは楽なもの50分ほどで後沢乗越の分岐にたどり着きました。
ここで小休止、ジグザグに急な坂を下ると沢筋です。さらにしばらく下りと二股にたどり着きました。ここには鍋割山荘のパジェロが停まっています。傍には2リットルのパットボトルが置かれています。体力に余裕のある人は山荘まで持ってきてほしいとか。確かにトレーニングにはなりそうですがあまり自信はなさそうです。
河原の傍で小休止してから長い林道を下り始めます。大倉が近づき始めるころには秋の日は暮れ始めてきました。それでもヘッデンのお世話にもならず長い山行を終えることができました。