昭和5年(1930年)に起きた北伊豆地震は函南町丹那盆地付近を震源とする直下型地震で。地震の規模を示すマグニチュードは7.3、地震発生が早朝だったため火災は少なかったが死者272名の大きな被害をもたらせました。
丹那断層公園では北伊豆地震によって生じた断層のずれが保存されています。左横ずれ断層により当時の水路が2m程度ずれてしまっている様子が紹介されていました。また地層の断面を紹介するトレンチでは地層のずれを見ることができます。周辺ではたびたび大きな地震が発生していたようでした。
トレンチは地震の活動履歴を調査する有効な手法で、日本では丹那断層が最初とされています。同じようなトレンチは神戸淡路大震災の震源地に一つ北淡震災記念公園にもありました。
ここは丹那トンネルが通るところで掘削工事中のトンネルを直撃しました。これにより当初は直線で設計されていたトンネルが中央部でS字カーするように変更されました。大正7年(1918年)に着工した工事は7年の予定でしたが大量の出水や地震の影響で実に16年、昭和9年(1934年)に完成したと言います。