『江戸時代の宿場町「日野宿」にあった本陣で、東京都内に現存する唯一の本陣建築です。本陣は、大名や幕府の役人など身分の高い人々が宿泊するための特別な施設で、日野宿本陣は佐藤彦五郎の屋敷として使われていました。』(copilot 2025/4)
《日野宿本陣》 現地の案内板
日野宿本陣は、江戸時代末期に日野宿名主を勤めていた下佐藤家の住宅として建てられたものである。下佐藤家は正保年間(一六四四~四八年)頃に名主に取立てられ、元々名主であった隣の上佐藤家と共に交代で名主を勤めてきたといわれる。また正徳六年(一七一六年)に上佐藤家が脇本陣と定められていたが、幕末には下佐藤家も本陣を称している。現在の建物は嘉永二年(一八四九年)正月の火事で焼失した後再建されたもので、文久三年(一八六三年)四月には上棟し、元治元年(一八六四年)末に完成したものである。
日野宿本陣は瓦葺の建ちの高い大屋根と入母屋玄関を持ち、本陣建築として意匠的に優れている。建物の保存状態も良好であり、甲州道中のみならず都内に遺る唯一の本陣建築として、歴史的、建築史的価値が非常に高い。
日野市教育委員会