与楽寺 


 寺社の種類:真言宗豊山派の寺院
 山号:宝珠山、院号:地蔵院
 創建の時期:伝・弘法大師の時代、開山:空海
 本尊:地蔵菩薩
 札所:江戸六阿弥陀 4番、御府内八十八ヶ所霊場 56番、豊島八十八ヶ所霊場 56番、上野王子駒込辺三十三ヶ所観音霊場 21番
 所在地:東京都北区田端1丁目25ー1
 訪問日:2025年1月24日

 

東京都北区田端にある真言宗豊山派の寺院です。ここは江戸六阿弥陀の寺の一つです。

『創建は不詳ですが、寺伝によれば弘法大師(空海)によって創建されたとされています。

与楽寺の本尊は地蔵菩薩で、この地蔵菩薩は「賊除地蔵」としても知られています。これは、ある夜盗賊が寺に押し入ったところ、多くの僧侶が現れて盗賊を追い払ったという伝説に由来します。』(copilot 2025.1)

東京都北区・与楽寺の石柱と山門
与楽寺の石柱と山門
東京都北区・与楽寺の大師堂
境内に大師堂
東京都北区・与楽寺の本堂
与楽寺の本堂
東京都北区・与楽寺の扁額
与楽寺の扁額
東京都北区・与楽寺の観音様
境内に観音様
東京都北区・与楽寺の阿弥陀堂
阿弥陀堂
東京都北区・与楽寺の六阿弥陀扁額
六阿弥陀の扁額
東京都北区・与楽寺の宝篋印塔
宝篋印塔
東京都北区・与楽寺の鐘楼
鐘楼
東京都北区・与楽寺の古い石灯籠
古い石灯籠
東京都北区・与楽寺の関東大震災の慰霊堂
関東大震災の慰霊堂
東京都北区・与楽寺の札所石柱
境内に札所の石柱
東京都北区・与楽寺の弘法大師像
弘法大師像
東京都北区・与楽寺の賊除地蔵案内板
賊除地蔵の案内板

《賊除地蔵の伝承地》東京都北区の案内板

与楽寺は真言宗の寺院で、江戸時代には20石の朱印地を領有していました。この境内には、四面に仏を浮彫にした南北朝時代の石の仏塔があります。また、阿弥陀堂には行基作と伝わる阿弥陀如来が安置されています。当時、これは女人成仏の本尊として広く信仰を集めていたことから、ここは江戸の六阿弥陀詣の第4番札所として、多くの参詣者を得ていました。

さて、本尊は弘法大師作と伝わる地蔵菩薩で、これは秘仏とされています。この地蔵菩薩は、次のように伝承されています。

ある夜、盗賊が与楽寺へ押し入ろうとしました。すると、どこからともなく多数の僧侶が出て来て盗賊の侵入を防ぎ、遂にこれを追い返しました。翌朝見ると、本尊の地蔵菩薩の足に泥がついています。きっと地蔵菩薩が僧侶となって盗賊を追い出したのだと信じられるようになり、これより賊除地蔵と称されるようになりました。

仏教では、釈迦が入滅してから五六億七千万年後に弥勒が現れるまでの間は、人びとを救済する仏が存在しない時代とされています。この時代に、地蔵菩薩は、自らの悟りを求め、同時に地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天という六道の迷界に苦しむ人を救うと信じられてきました。そして江戸時代になると、人びとの全ての願望をかなえる仏として信仰されるようになり、泥足地蔵・子育地蔵・田植地蔵・延命地蔵・刺抜地蔵というように各種の地蔵伝説が生み出されました。与楽寺の賊除地蔵も、これらの地蔵伝説の一つとして人びとの救済願望に支えられて生み出されたものといえます。

 

 真言宗豊山派(しんごんしゅうぶざんは)

真言宗の新義真言の一派。総本山は奈良桜井市の長谷寺。真言宗智山派と同じく覚鑁(かくばん)を開祖とする。織田信長のため根来寺を追われた専誉(せんよ)が一派を形成した。

 

 地蔵菩薩(じぞうぼさつ)

釈迦の入滅後から弥勒菩薩が世に現れるまでの間、無仏の世に住み六道の衆生を教え導くことを誓いとした菩薩。慈愛に満ちた円満柔和な僧形で、多くは右手に錫杖、左手に宝珠を持つ。

 

 真言宗智山派(しんごんしゅうちざんは)

真言宗の新義真言の一派。宗祖覚鑁(かくばん)は真言宗の教義に念仏を加味し、高野山の大伝法院にあって布教に努めた。その教勢が高野本山をしのいだため紛争を生じ1140年円明寺を開いて分立した。

 

 覚鑁(かくばん)・興教大師

平安後期の真言宗の僧(1095~1144年)高野山に大伝法院、密厳院などを建立し、金剛峰寺とともに座主を兼ねたが一山の反対にあい根来に移った。新義真言宗の開祖、伝法院流の祖。

 

 専誉(せんよ)

真言宗豊山派の祖。紀伊根来寺の玄誉(げんよ)、頼玄(らいげん)に師事。天正13年豊臣秀吉の根来攻めにあい高野山にのがれる。15年豊臣秀長にまねかれ大和長谷寺にはいりった。

 

 釈迦(しゃか)釈迦如来(しゃかにょらい)

仏教の開祖。世界4聖の一人。ネパール南部の釈迦族の王子として紀元前6から前5世紀に生まれる。苦行ののち悟りをひらきインド各地で布教して80歳で没したとされる。

はじめは実在の釈迦をさしたが入滅後、超人化・神格化されて信仰・崇拝の対象となる。日本には6世紀、百済からその教えがつたわった。

 

 弥勒菩薩(みろくぼさつ)

釈迦の入滅から56億7000万年後の未来の世に仏となってこの世にくだり、衆生を救済するという菩薩

 

 錫杖(しゃくじょう)

僧侶や修験者が持ち歩く杖。頭部は塔婆形で数個の環がかけてあり、振ったり地面を強く突いたりして鳴らす。

 

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