市野川左岸の山に築かれた山城ですが、築城の主や年代についてはほとんど分かっていません。
鎌倉街道を見下ろす丘陵の尾根上に10の郭を配置した縄張りになっています。各郭には様々な工夫が凝らされ、攻めてくる敵兵に対して強い防御力と攻撃力を誇っています。「築城の教科書」「戦国期城郭の最高傑作のひとつ」という評価がされてきました。
玉ノ岡中学校の校庭の脇をしばらく進むと大手口です。休日には多くの人が訪れるようで、ボランティアのテント、案内板にはパンフレットなども整備されています。
案内板に導かれながら進むと大手口、敵の侵入を防ぐため設けられた土塁や空堀が複雑に入り組んでいます。横矢掛かりは敵を横側から攻める仕組みとか、土塁に伏兵を潜ませるなど防御の工夫が施されています。
主郭からは暗い林の中に北二の郭、三の郭、その先はからめ手口への道が続いているようでした。