大九寺は小田原城主大久保忠世を開基とする日蓮宗の寺院です。忠隣の代になると幕府内の権力闘争に敗れ改易となりました。忠世の次男、石川忠総は、大久保寺を江戸下谷に移転しました。現在は東京都北区田端にあります。
小田原の旧寺院跡地は忠世を始めとする初期大久保家の墓を残して荒れ果てていました。大久保一族の大久保康任は、このありさまを見かね新たに大久寺を再興することになりました。
ここには初代・忠世の法華五輪塔のほか、2代忠隣など7基の墓石が並んでいると言います。
仏教の一宗派。鎌倉時代に日蓮が開いた。法華経を所依(しょえ)とし南無妙法蓮華経の題目を唱える実践を重んじ、折伏(しゃくぶく)・摂受(しょうじゅ)の二門を立て、現実における仏国土建設をめざす。
鎌倉時代の僧。日蓮宗の開祖。安房小湊の漁師の子という。17歳ころから鎌倉・比叡山などで11年間修行研鑽し、法華経こそ至高の経典であるとの確信を得、1253年故郷の清澄山頂で題目を高唱して開宗した。