忌部神社(いんべじんじゃ) 


 寺社の種類:式内社(名神大)論社、旧村社
 創建の時期:明治25年(1892年)
 本殿の様式:流造銅板葺
 所在地:徳島県徳島市二軒屋町2丁目48
 訪問日:2017年9月26日

 

延喜式の式内社である忌部神社をめぐっては麻植郡山崎村(現・吉野川市山川町)と美馬郡西端山(現・つるぎ町貞光)などがその否定をめぐり争っていました。これを仲裁するため1892年(明治25年)眉山近くの勢見山の中腹に新たに創建された神社です。

祭神は天日鷲命(あめのひわしのみこと)で阿波忌部氏の祖神、開運・開拓・殖産の神として崇められています。また天孫降臨に際し瓊々杵尊に従った五伴緒(いつとものお)神の一人である太玉尊の子供です。

社殿へは国道から長い石段の参道を登って行くことになります。我々は眉山へと向かう道路の途中から山道を下り駐車場にたどり着きました。

社殿は戦災で焼失、現在の本殿は昭和28年(1953年)、拝殿は昭和43年(1968年)に再建されました。

鳥居の前に駐車場
国道から長い石段の参道
境内に擦れた由緒書き
御手水場
コンクリート造りの社殿
拝殿に神額
拝殿の内部
神札授与所
境内の稲荷神社(左)と慰霊社

 

 天日鷲命(あめのひわしのかみ)

日本神話に登場する神。阿波国を開拓し穀麻を植えて紡績の業を創始した阿波忌部氏の祖神。

 

 流造(ながれづくり)

神社建築様式の一つ。屋根の前のほうが長く伸びて向拝をおおい、庇と母屋が同じ流れで葺いてあるのでこの名がある。

正面の柱が2本であれば一間社流造、柱が4本であれば三間社流造という。奈良時代末~平安時代に成立し広く各地に流布しました。

 

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