称名寺 


 寺社の種類:真言律宗
 山号:金沢山
 創建の時期:鎌倉時代、北条実時が開基、審海上人を開山とする
 本尊:弥勒菩薩(重要文化財)
 所在地:神奈川県横浜市金沢区金沢町212ー1
 訪問日:2014年2月7日

 

称名寺は金沢北条氏一門の菩提寺です。

鎌倉幕府の要人、北条実時が六浦荘金沢の屋敷内に建てた持仏堂が始まりとされ孫の貞顕の時代には三重の塔を含む七堂伽藍を持つ大寺院として全盛期を迎えました。

称名寺の朱塗りの山門
境内は桜の並木
塔頭光明院の案内板
塔頭光明院の表門
見上げる仁王門
阿字ヶ池を配置した浄土庭園
称名寺庭園の案内板
反橋の先に本堂

金沢山、稲荷山、日向山の金沢三山を背にして金堂、釈迦堂、鐘楼が建っています。梵鐘は金沢八景の称名寺の梵鐘として知られています。

大きな金堂
金沢八景、称名寺の鐘楼
称名寺の案内板
金堂の脇には茅葺の釈迦堂
金堂には護摩壇
境内に地蔵菩薩
謡曲「六浦」の案内板
稲荷山への遊歩道
北条実時の墓
稲荷山休憩所

稲荷山の山腹には北条実時の墓があります。中央の宝篋印塔が北条実時の墓で左右の五輪塔は一門の墓と言います。

金沢山の山頂は八角堂広場と呼ばれるところで、八角堂と変わった形の石祠が祀られています。

よく整備された遊歩道
八角堂広場
広場には変わった形の石祠
山道に石仏
海中出現観世音
海中出現観世音の石碑

 称名寺百観音、北条顕時・金沢貞顕の墓

八角堂から称名寺庭園に下って行く道には観音広場があります。ここに祀られた観音様は海中出現観世音か、その下には大きな石柱が建っていました。

石段を下って行くと百観音です。西国三十三観音霊場板東三十三観音霊場秩父三十三観音霊場の石仏が立ち並んでいました。

百観音の石仏
西国10番、22番の石仏
百観音の石仏
西国1番の石仏
百観音の石仏
百観音の石仏
百番観音霊場の石柱
称名寺百観音の石碑

金沢文庫の入口近くには北条顕時、金沢貞顕の廟所があります。付近には庚申塚や古い石塔もありました。

北条顕時、金沢貞顕の墓
廟所の案内板
金沢文庫へのトンネル
金沢文庫では武州金沢道しるべ展

帰りには金沢文庫に立ち寄りました。北条実時が建設した武家の私設図書館。武州金沢道しるべ展と題し金沢の古い歴史を紹介していました。

 真言律宗(しんごんりっしゅう)

鎌倉時代の初め、叡尊が興した真言系の律宗。奈良の西大寺が本山。1895年(明治28年)一宗として独立。

 

 真言律宗(しんごんりっしゅう)

矢倉沢往還は江戸赤坂門から足柄峠を経て沼津宿へと結ぶ街道です。律令時代には足柄道として整備されていました。延暦噴火(800-802年)により一時通行が困難になり鎌倉時代には湯坂道が東海道の本道となりました。

 

 北条実時(ほうじょうさねとき)

1224~1276年、鎌倉中期の武将。義時の孫。引付衆・評定衆などを歴任。武蔵六浦荘金沢郷に住んで称名寺を建立した。金沢文庫の基礎を築いた。

 

 弥勒菩薩(みろくぼさつ)

釈迦の入滅から56億7000万年後の未来の世に仏となってこの世にくだり、衆生を救済するという菩薩

 

 新四国東国八十八ヵ所霊場

川崎市・横浜市・鎌倉郡域にある弘法大師八十八ヵ所を巡る霊場です。

1番 金剛山平間寺、2番 瑠璃光山真福寺、3番 大嶋山真観寺、4番 明王山成就院、5番 金澤山圓能院、6番 円明山延命寺、7番 瑠璃光山無量寺、8番 西光山東福寺、9番 龍宿山西明寺、10番 光明山金剛寺、11番 薬王山東漸寺、12番 愛宕山宝蔵院、13番 摩尼山長松寺、14番 子生山東福寺、15番 生麦山龍泉寺、16番 遍照院、17番 医光山薬王寺、18番 海運山能満寺、19番 平尾山東光寺、20番 神鏡山金蔵院、21番 洲崎山普門寺、22番 海浦山吉祥寺、23番 妙義山歓成院、24番 八幡山観音寺、25番 瑞雲山三会寺、26番 在田山香象院、27番 医王山遍照寺、28番 大仙寺、29番 羯摩山圓福寺、30番 金岸山安楽寺、31番 法亀山願成寺、32番 医王山東光寺、33番 東光山蓮華院、34番 東医山薬王寺、35番 福智山普門院、36番 光明山東福寺、37番 日明山大聖院、38番 成田山延命院、39番 大慈山玉泉寺、40番 海龍山増徳院、41番 東漸寺、42番 地福寺、43番 佛海山天徳寺、44番 醫王山多聞院、45番 東光山千蔵寺、46番 間門山東福院、47番 根岸山大聖院、48番 海向山金蔵院、49番 禪馬山真照寺、50番 瀧頭山密蔵院、51番 泉久山海照寺、52番 明王山宝積寺、53番 青龍山宝生寺、54番 妙法山弘誓院、55番 南龍山無量寺、56番 松吟山大光寺、57番 十輪山西光院、58番 西向山乗蓮寺、59番 引越山定光寺、60番 瑞応山弘明寺、61番 慈雲山吉祥寺、62番 雨寶山萬福寺、63番 大岡山真光寺、64番 瑠璃山金剛院、65番 千手院、66番 自性院、67番 福聚院、68番 光明寺、69番 徳恩寺、70番 東樹院、71番 花翁山慶珊寺、72番 知福山宝珠院、73番 海照山持明院、74番 三療山薬王寺、75番 金澤山称名寺、76番 宝蔵院、77番 染王寺、78番 知足山龍華寺、79番 東昌寺、80番 延命寺、81番 補陀洛寺、82番 浄光明寺、83番 成就院、84番 満福寺、85番 浄泉寺、86番 宝善院、87番 密蔵寺、88番 青蓮寺

 

 北条実時(ほうじょうさねとき)

1224~1276年、鎌倉中期の武将。義時の孫。引付衆・評定衆などを歴任。武蔵六浦荘金沢郷に住んで称名寺を建立した。金沢文庫の基礎を築いた。

 

 宝篋印塔(ほうきょういんとう)

宝篋印陀羅尼という呪文を収めた塔。のちに供養塔、墓碑塔として建てられた。方形の石を下から基壇、基礎、塔身、笠、相輪と積み上げ、笠の四隅に飾りの突起があるものをいう。

 

 五輪塔(ごりんとう)

密教で説く五大を方(地)、円(水)、三角(火)、半円(風)、宝珠(空)で象徴した仏塔の一つ。大日如来を意味したがのちには供養塔、墓標などとされた。

 

 西国三十三観音霊場・西国三十三ヶ所

近畿地方を中心に散在する33ケ所の観音霊場。花山法皇の巡礼を創始とすると伝えられる。室町時代から民間人の参拝が増え、江戸時代に盛んとなった。

 

 坂東三十三観音霊場・坂東三十三ヶ所

源頼朝によって発願され、源実朝が西国の霊場を模範として制定したと伝えられてる33ヶ所の観音霊場。神奈川・埼玉・東京・群馬・栃木・茨城・千葉にかけてある札所を巡拝すると1,300キロメートルになると言う。

 

 秩父三十三観音霊場・秩父三十三ケ所

秩父地方にある三十三ヶ所の観音の霊場。実際は三十四ヶ所あり西国三十三観音霊場坂東三十三観音霊場と合わせて日本百観音霊場とした。

 

 北条顕時(ほうじょうあきとき)

1248~1301年、鎌倉中期の武将。北条実時の子。父の志を継ぎ、金沢文庫を隆盛にした。

 

 庚申塔(こうしんとう)、庚申塚(こうしんづか)

庚申待ち供養塔、主神として青面金剛のほか猿田彦大神帝釈天大日如来像が彫られるもの、庚申塔、青面金剛、猿田彦大神などの文字が彫られるものがある。

三猿や鶏、邪鬼、日月などが併せて彫られることが多い。

 

 釈迦(しゃか)釈迦如来(しゃかにょらい)

仏教の開祖。世界4聖の一人。ネパール南部の釈迦族の王子として紀元前6から前5世紀に生まれる。苦行ののち悟りをひらきインド各地で布教して80歳で没したとされる。

はじめは実在の釈迦をさしたが入滅後、超人化・神格化されて信仰・崇拝の対象となる。日本には6世紀、百済からその教えがつたわった。

 

 大日如来(だいにちにょらい)

真言密教の教主。諸仏、諸菩薩の根元をなす理智体で宇宙の実相を仏格化した根本仏とされる。智徳の表現が金剛界大日、理徳の表現が胎蔵界大日とされ、天台宗では大日如来釈迦如来は法身、応身で同体とし、真言宗では釈迦如来は顕教の教主とみて異体とする。

 

 源頼朝(みなもとよりとも)

1147~1199年 鎌倉幕府初代将軍。義朝の三男。平治の乱のち伊豆蛭ヶ小島に配流される。1180年以仁王もちひとおうの平氏追討の令旨に応じ挙兵。石橋山の戦いに敗れ安房に逃げたが東国武士の来援を得て関東を制し鎌倉にはいって根拠地とした。平維盛の追討軍を富士川に破り弟の範頼・義経を西上させ、85年壇ノ浦で平氏を討滅し全国を平定。全国に守護・地頭を設置、武家政治の基礎を確立。

 

 源実朝(みなみとさねとも)

1192~1219年、鎌倉幕府三代将軍。源頼朝の二男。1203年将軍となるが実権は北条氏が握った。鶴岡八幡宮社頭で甥の公暁に暗殺され頼朝直系の子孫は断絶した。

 

 西国三十三観音霊場・西国三十三ヶ所

近畿地方を中心に散在する33ケ所の観音霊場。花山法皇の巡礼を創始とすると伝えられる。室町時代から民間人の参拝が増え、江戸時代に盛んとなった。

 

 坂東三十三観音霊場・坂東三十三ヶ所

源頼朝によって発願され、源実朝が西国の霊場を模範として制定したと伝えられてる33ヶ所の観音霊場。神奈川・埼玉・東京・群馬・栃木・茨城・千葉にかけてある札所を巡拝すると1,300キロメートルになると言う。

 

 北条実時(ほうじょうさねとき)

1224~1276年、鎌倉中期の武将。義時の孫。引付衆・評定衆などを歴任。武蔵六浦荘金沢郷に住んで称名寺を建立した。金沢文庫の基礎を築いた。

 

 青面金剛(しゅうめんこんごう)

密教で鬼病を流行させる鬼神。日本では庚申信仰に取り入れられ、庚申待まちの本尊となる。 体は青色で二本、四本または六本の腕があり、弓矢宝剣を握り、頭髪はさか立ち体に蛇をまとい足に鬼を踏んでいる。

 

 猿田彦神(さるたひこのかみ)

日本神話に登場する神。天孫降臨に登場する神で、天照大神に遣わされた瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)を道案内した国津神です。伊勢国五十鈴川のほとりに鎮座したとされ、中世には庚申信仰や道祖神と結びつきました。

 

 帝釈天(たいしゃくてん)

仏教の守護神。インドのベーダ神話のインドラ神が仏教に取り入れられたもの。十二天の一で東方を守る。須弥山頂の?利天(とうりてん)の主で喜見城に住む。

 

 大日如来(だいにちにょらい)

真言密教の教主。諸仏、諸菩薩の根元をなす理智体で宇宙の実相を仏格化した根本仏とされる。智徳の表現が金剛界大日、理徳の表現が胎蔵界大日とされ、天台宗では大日如来釈迦如来は法身、応身で同体とし、真言宗では釈迦如来は顕教の教主とみて異体とする。

 

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