白馬大池~白馬大池のテン場でまったり山行~ 


標高
白馬大池 2380m、小蓮華山 2769m
山域
北アルプス
登山日
2012年7月26日(木)-28日(土)前夜発
歩程
26日3:50、27日5:15、28日2:30、合計11:35
歩行距離
14.7km
標高差
1276m
累積標高差
+1494m、-1494m
登山口
蓮華温泉駐車場mapon
交通機関
 上信越道長野ICから94km
登山コース
蓮華温泉-白馬大池-小蓮華山-三国境-小蓮華山-白馬大池-蓮華温泉
コースmap
白馬大池登山コース

 

山行の記録

 (7月26日(木) 晴れ)

蓮華温泉登山口9:50-(0h35m)-1585m10:25/35-(0h20m)-1690m10:55/11:15-(0h55m)-1920m12:10/20-(0h40m)-天狗ノ庭13:00/35-(0h40m)-2205m14:15/35-(0h20m)-2305m14:55/15:10-(0h20m)-白馬大池15:30 テン泊
歩行時間:3h50m、歩行距離:3.2km、累積標高差:+915m、-8m

 蓮華温泉~白馬大池

蓮華温泉は白馬岳山麓の秘湯として知られる温泉です。ここからは白馬大池を越え、白馬岳へと登る登山コースが開かれています。このコースは雪倉岳から朝日岳へと抜ける花の縦走路の登山口ともなっているところです。

たどり着いた蓮華温泉の駐車場はかなりの台数が停められるところです。平日にもかかわれず駐車場はすでに満杯。路肩に駐車している車も数台ありました。

蓮華温泉の2階建ての建物の裏手から白馬大池への登山道が始まります。左に折れる小路は露天風呂へとづくく道で山道に沿って仙気の湯や薬師の湯、黄金の湯など野趣味溢れる露天風呂巡りが出来ると言います。

登山道は雑木林の中をジグザグに登って行きます。真っ青に晴れ渡った空からは真夏の太陽が降り注ぎ、午前中とは言いながら気温もかなり上がっているようです。

ヒエ平の展望台から雪倉岳と朝日岳
大きな駐車場もすでに一杯
蓮華温泉の先に雪倉岳
白馬大池への登山道

登山道沿いに咲く夏の花を眺めながらジグザグを繰り返していきます。木立に覆われているものの滴り落ちる汗になかなかペースも上がりません。何度か小休止を繰り返しながらジグザグを繰り返すと視界が開ける天狗ノ庭にたどり着きました。青空の下には山肌に雪を残す雪倉岳がそびえています。その稜線の先は朝日岳へと続いていました。

天狗ノ庭を越えると登山道はコメツガなどの針葉樹林の中を登って行くようになります。小さな梯子や岩場などを越えるところもありましたがそれほど急なところもありません。やがて白馬大池の稜線が梢の先に見え隠れすると登りも緩やかになってきます。

登山道から眺める露天風呂
山肌に残雪を残す雪倉岳

山名表示 ※クリックすると山名を表示・非表示します。
天狗ノ庭から眺める雪倉岳 (PanoramaMakerで作成)
視界が開ける天狗ノ庭
樹林帯の登山道を登って行きます

たどり着いた白馬大池には赤い屋根の大池山荘、平日にもかかわらずたくさんのカラフルなテントが張られています。若い外国人のパーティは見慣れないメーカーのテントを張っていました。

7時過ぎ、白馬乗鞍の山肌を夕映えが照らし始めます。カメラ片手に登山道を少し下ると目の前に雪倉岳の肩に沈む夕日。その残照は雲を真っ赤に染めながら消えようとしています。近くの若者が都会では見ることのできない非日常の世界と言っていましたが、やはり山の上に泊らなければ見ることのできない眺めです。

白馬大池の前に大池山荘
カラフルなテントで溢れるテン場
雪倉岳の肩に沈む夕日
雲を真っ赤に染める残照

調子が良ければ明日は雪倉岳から朝日岳へと向かう予定でしたが、この調子では縦走は夢のまた夢、明日は近くを散策することで早々に寝袋に潜り込むことにしました。

 

 (7月27日(金) 晴れ)

白馬大池テン場6:50-(1h00m)-船腰ノ頭7:50/8:25-(0h30m)-2680m8:55/9:05-(0h30m)-小蓮華岳9:35-(0h40m)-三国境10:15/11:05-(0h45m)-小蓮華山11:50/12:45-(0h55m)-2625m13:40/50-(0h15m)-船腰ノ頭14:05/20-(0h40m)-白馬大池15:00 テン泊
歩行時間:5h15m、歩行距離:8.2km、累積標高差:+578m、-578m

 小蓮華山~三国境

とりあえず雪倉岳の分岐である三国境か白馬岳までということで雨具だけを詰め込んだザックを背負いテントを後にします。明るい稜線はたくさんの高山植物に彩られた登りです。

緩やかに高度を上げて行くと目の前には山肌に残雪の纏った雪倉岳、その先にそびえる朝日岳の肩には山小屋も小さく見えています。稜線の雪渓の上には微かに登山道のトレースも見え隠れしていました。

白馬大池からは雪渓の斜面を登り
山肌に残雪を纏った雪倉岳
雷鳥坂の先に小蓮華山の頂

ひと登りしたピークは船腰ノ頭、左手には八方尾根の上に唐松岳、その先には五竜岳、鹿島槍ヶ岳の頂も見えています。白馬山荘を早立ちしたパーティがぞろぞろと下ってきていました。

船腰ノ頭からも明るい稜線の登りが続いています。小さく下った登山道は小蓮華山の山頂を目指してジグザグを切りながら登って行きます。昨年まで放映されたNHKの坂の上の雲のタイトルバックはまさにこの小蓮華山の稜線と言います。

振り返ると巻き上がる雲海の中には遠く八ヶ岳や南アルプスの北岳や甲斐駒ヶ岳など稜線が浮かんでいました。

稜線の先に五竜岳と鹿島槍ヶ岳
小蓮華山へ登って行く稜線

山名表示 ※クリックすると山名を表示・非表示します。
小蓮華山の先に白馬鑓ヶ岳から鹿島槍ヶ岳の頂(PanoramaMakerで作成)
鹿島槍ヶ岳の右に槍ヶ岳
雲海に浮かぶ八ヶ岳と南アルプス

小蓮華山の山頂から小さく下った登山道は白馬岳を目指し登り返していきます。緩やかに登った稜線上には三国境の分岐があります。稜線の左手は長野県、右手は新潟県と富山県の3つの県境を合わせるところです。ここで出会った中年の単独行の叔父さんは雪倉岳から朝日岳を越え栂海新道を下ると言っていました。足に豆が出来たと言いながら雪倉岳を目指して下って行きました。

この窪地は5月の連休に中高年のハイカー6名が遭難したところのようです。ダウンなどのそれなりの装備は持っていたようですが、天候の急変により低体温症に陥り遭難死したと言います。ネットなどでは装備が不十分との非難の記事も見られましたがかなりのベテランでも天気の急変には対応できなかったということが現実なのかもしれません。我々も気を付けなければと思います。

雲を巻き上げる稜線の先に白馬岳
小蓮華山からの下り
白馬大池の先に妙高山と高妻山
残照に染まる雪倉岳
残照に染まる雪倉岳

ここから白馬岳の山頂までは1時間ほどの道程か。しかしあまり無理をする気にもなれず今日は雪倉岳への分岐を見て引き返すことにしました。緩やかに下って行く登山道を登り返すと小蓮華山、さらにしばらく下ると船腰ノ頭です。山頂からは20人ほどの小学生のパーティが下ってきます。我々の顔を見ながら「頑張ってください・・」とか、我々も結構な年に見られたのかもしれません。

2泊分の予定で食材などを背負ってきたので今夜も白馬大池のテン場でまったりとしていくことにします。昨日も雪倉岳に沈む夕日を眺めることが出来ましたが、この日も残照に照らされる夕焼け空を眺めることが出来ました。

 

 (7月28日(土) 晴れ)

白馬大池9:00-(2h30m)-蓮華温泉駐車場11:30

歩行時間:2h30m、歩行距離:3.2km、累積標高差:+8m、-915m

 白馬大池~蓮華温泉

今日は蓮華温泉に下るだけです。昨日、船腰ノ頭で出会った小学生のパーティも、寝袋などで一杯になった大きなザックを背負い下って行きました。

チングルマが咲く白馬大池
テントを撤収します
登山道から振り返る雪倉岳
蓮華温泉に下ってきました

今日も真っ青に晴れ渡った青空からは夏の強い日が降り注いでいます。週末ということもあって、たくさんのハイカーが白馬大池を目指して登ってきます。我々と同じような家族連れ、小さな子供を連れたハイカーも汗にまみれながら登っていました。

白馬大池の玄関には「今日は混雑が予想されるので畳1枚に3人・・」とか。これに比べ荷物は少し重いもののテント山行は気楽なことが何よりです。今回は暑さと運動不足のためバテ気味でしたが、もう少し不要なものは持たないで登ることにしようと思いながら蓮華温泉への道を下って行きました。

 

 白馬大池に咲く花

天狗ノ庭の砂礫地にはヤマルリソウやイブキジャコウソウ、タカネナデシコなどの花を見付けることが出来ます。岩陰にはムシトリスミレも青紫の花を付けていました。

 葉の裏に黒点が

白馬大池の周辺はハクサンコザクラとチングルマ、ハクサンイチゲの咲く広いお花畑です。まだ残雪の残るお花畑に中には春に咲くタテヤマリンドウと夏に咲くミヤマリンドウが同居していました。

小蓮華山へと登って行く雷鳥坂はたくさんの高山植物を見付けることのできるところです。

小蓮華山を周辺の登山道にはウルップソウやコマクサなども見付けることが出来ます。3000mに近い稜線でもウルップソウはすでに花の咲くりを過ぎているようで、枯れかけた花柄だけしか見付けることが出来ませんでした。この花の満開にはなかなか会えないようです。

 

 コース GPSmap

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その他のコース・山行記録
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