鍋割山~バカ尾根から静かな稜線をたどり鍋割山荘の建つ頂へ~ 


標高
鍋割山 1,272.5m
山域
丹沢
登山日
2008年4月27日(日)
歩程
合計6:30
歩行距離
15.0km
標高差
951.5m
累積標高差
+1,363m、-1,363m
登山口
大倉バス停mapon
交通機関
 小田急渋沢駅、 大倉バス停
登山コース
大倉バス停-0:50→雑事場-0:45→駒止茶屋-0:45→1,100mのベンチ-0:25→花立山荘-0:20→金冷やし-0:10→1,350mの道端-0:35→鍋割山-0:50→後沢乗越-0:40→勘七ノ沢出会い-1:10→大倉バス停
コースmap
鍋割山 登山コース

 

山行の記録

 大倉バス停~金冷し~鍋割山

大倉尾根の西側に小さく頭を持ち上げる鍋割山。 山名の由来には、鍋を半分に割ったようなその形から名付けられてともまた、北面の鍋割沢にちなむとも言われています。 山頂に建つ鍋割山荘は今でもボッカにより荷揚げを行っている山小屋として、NHKのテレビでも紹介されています。また山の名前にちなんだ「鍋焼きうどん」でも有名な山小屋です。

大倉の登山口からは暗い杉林の中を緩やかに登り始めます。幸い雨は降っていないものの、前日の雨を含んだ登山道は泥でぬかるんでいます。シャガが白い花を付ける道端には、お馴染みのスミレに交じってヤマルリソウやマムシグサ、ヒトリシズカなど、春の花が目を楽しませてくれます。

大倉のバスターミナル
見晴らし茶屋
駒止茶屋で小休止
マメザクラの咲く登山道

大倉高原山の家へと向かう道を左に分け、しばらく登ると登山道は雑事場という広場にたどり着きました。杉林の中にはベンチが置かれていました。

雑事場からも暗い杉の林の中を緩やかに登って行く道が続きます。見晴らし小屋を越えると登山道は階段交じりの急な坂道に代わってきます。

駒止茶屋からはマメザクラの咲く明るい尾根道が続いています。やがて堀山の家を越えると登山道は再び階段交じりの急な坂道を登って行くようになります。ここから花立山荘付近までがバカ尾根お馴染みの階段の続く登りです。途中、出会った中年の一団は浜松の山岳会のパーティとか。よく行かれる山はやはり中部の山と言うこともあり、名前を聞くのも初めて聞く山々。思いのほか北アルプスも近いようで、白馬なども夜行日帰りの範囲と言います。

堀山の家
木の階段を登ると花立山荘
芽吹きも始まらない鍋割山への稜線
アセビの花が咲く稜線

急な階段に息を切らせながら高度を上げて行くと花立山荘です。晴れていれば表尾根の稜線や相模湾を一望できるところでしょうがあいにくの曇り空では展望を望むべくもありません。

花立山荘からわずかに下り登り返すと金冷やしです。塔ノ岳へと続く道を右に分けると登山道は明るい稜線上の道を緩やかに鍋割山へと向かっていきます。すでに標高は1,300mを越えているようで、ブナなどの芽吹きも始まっていません。心地よい稜線も鍋割山荘まではまだまだ時間がかかりそうです。途中の道端でお弁当を広げ小休止としました。

たどり着いた鍋割山荘は広く開けた頂の上に建つ山小屋で、小屋前のベンチにはたくさんに人が休息中です。小屋の親父さんは、今でも荷揚げをやっているとインターネットでも紹介されている話題の人です。

右手には霞んだユーシン沢
たどり着いた鍋割山層
小屋内にはペットボトルの水
鍋割山荘の鍋焼きうどん

小屋の中には水を入れたペットボトルが置かれていました。登山口に置いてあるペットボトルをボランティアの人が持ってきてくれたものとか。山の会のWさんが尊仏山荘に水を持って行くと言っていましたがこの山小屋でもボランティアの人による水の運び上げが行われているようです。

 鍋割山~後沢乗越~大倉

鍋割山からは後沢乗越へと下って行くことにします。アセビの花が咲く明るい稜線を下り始めると道はすぐに急な坂道を下って行くようになります。山頂では芽吹きも始まっていなかった稜線も、高度を下げるにつれて若葉色の芽吹きに包まれてきます。明るい若葉の中にピンクのミツバツツジ、小さな花を下向きに付ける桜はマメザクラでしょうか。今がこの稜線を一番艶やかに彩る季節のようです。

たどり着いた小さな峠が後沢乗越です。ここからは四十八瀬川に向かって若葉色を増した沢へと下って行きます。

急坂を下って行くと後沢乗越
旧登山訓練センター

たどり着いた沢の傍には鍋割山荘で見た水を入れたペットボトルが置かれていました。近くには山荘が所有していると思われる4WD車が1台。おそらくここから山頂にも向かってボッカをしているのでしょう。

勘七ノ沢との出会いで最後の小休止をしたのち、砂利の林道をたどり大倉へ。登山研修所の跡と言われる建物の上にそびえる鍋割山の稜線は、相変わらず薄い雲の中でした。

山で出会った花たち

この時期、丹沢の稜線は春の野山を彩る花であふれています。山そのものが低いこともあり野山で見かける花が多いものの、色々な花に出会うことができる稜線歩きを楽しむことができます。

道端に咲く花の一つがテンナンショウ、マムシグサとも言われる花は地域的な種類も多く見分けが難しい花の一つと言います。仏炎苞の渕が大きく広がっているものをミミガタテンナンショと言うようです。

その他のコース・山行記録
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