大和葛城山~ホソバミツバツツジの咲く古い歴史の山~ 


標高
葛城山 959.2m
山域
近畿
登山日
2007年5月9日(水)
歩程
合計 3:40
歩行距離
7.5km
標高差
669m
累積標高差
779m、-779m
登山口
葛城山駐車場mapon
交通機関
 -
登山コース
葛城山駐車場 -0:45→ 行者滝(ニノ滝) -1:05→ 葛城天神社 -0:10→ 葛城山山頂 -0:40→ ツツジ園地 -1:00→ 葛城山駐車場
コースmap
大和葛城山 登山コース

 

大和葛城山は大阪府と奈良県の県境に連なる金剛山地にそびえる山。葛城山の地名は神武天皇がこの土地の豪族を平定する時、葛のつるで造った網を使ったと言う言い伝えから名付けられたと言います。この山を有名にしたのは一目、100万本と言われるツツジの群落。葛城山ロープウェイで山頂まで登れることもあって、花の時期ともなるとたくさんのハイカーでにぎわっている山です。

天理から国道169号線、国道25号線などを乗り継ぎ葛城市へ。やがて右手になだらかな稜線を見上げるようになると葛城山の登山口は目の前です。交通指導員が彼方此方に立っているところを見ると、この山の人気のほどが窺えます。ロープウェイ駅前の駐車場に車を停め、リュックザックを肩に山頂を目指すことにします。山頂までロープウェイが通じていることもあり、お年寄りなどの団体もかなり多く登る山のようです。

山行の記録

 登山口~葛城天神社~葛城山山頂

登山道は沢沿いの道を緩やかに登り始めます。道端にはクサノオウやウマノアシガタなどが黄色い花を付けていました。登山道脇には消防署が建てた山火事などの位置確認のための標識があります。登山口の1番から葛城天神社手前の19番まで。良く見かける丁目石とは違いますが、登りの目安にすると良さそうな標識です。石段を登り堰堤を超えると山道が始まります。なだらかに登る道は石段が多いものの、歩き易い道が続いています。しばらく登ったところは櫛羅(くじら)の滝。弘法大師が此の地を訪れ、天竺のクジラの滝によく似ているので名付けたと言われている滝です。

葛城山の登山口
ロープウェイが山頂へ登っています
い飛沫を上げる櫛羅(くじら)の滝
登山道は階段の多い登り

さらに木の階段や鉄梯子などの山道を登って行くと行者滝と呼ばれるニノ滝。落差7~8mほどの滝が白い水しぶきを上げていました。滝の傍で出会った小父さんは地元の人。この山頂からは双眼鏡で自宅が見えるとか。近郊の山を中心に30年間で200回ほど登っていると言いますが、近畿周辺はあまり高い山もないようで、葛城山や金剛山などへの山行が多くなると言います。

ここから急な階段をひと登りすると、登山道は暗い杉林の中を緩やかに登って行くようになります。気温もかなり高くなっているようで、すぐに汗が噴き出してきます。やがて小さな沢沿いの登りに息を切らせると、登山道は枯れた沢に沿って緩やかに登るようになります。左手に国民宿舎に向かう道を分けると、葛城天神社に向かっての最後の階段です。たどり着いた尾根上の遊歩道を右に折れると、ひっそりとした葛城天神社の神殿が建っていました。

ニノ滝(行者滝)で小休止
道端には消防署が建てた標識
階段の続く登山道
たどり着いた葛城天神社

ここから葛城山の山頂までは全くの観光地。ロープウェイを利用したお年寄りや、スニーカーの若者、よちよち歩きの子どもを連れた家族連れが散策を楽しんでいます。遊歩道のような道をしばらく登ると左手にお土産物などを売っているお店。ここから道を右に折れ草原状の道を緩やかに登ると、葛城山山頂と書かれた標柱の建つ山頂です。

広い山頂からは360度の視界が広がっているものの、うっすらと霞んだ空の下に視界は期待できません。南側の金剛山ははっきり見えるものの、目の前の広がる天香山や耳成山、畝傍山などの大和三山は霞の中にうっすらと霞んでいるだけでした。

ロープウェイの山頂駅
明るく開けた葛城山の山頂
草原の先にそびえる金剛山
咲き始めたツツジ園

 葛城山ロッジ~ツツジ園~登山口

昼食ののち山頂を後に、草原の中を緩やかに下って行くと国民宿舎の建物が建っていました。目の前は一目100万本と言われるツツジ園。まだ3分咲きと言いますが、1週間もするとこの斜面を真っ赤に染め上げることでしょう。ツツジの花を愛でながら斜面を下って行くとベンチがありました。このベンチに寝ころび一休み。目の前の草原にはまだカタクリの花が咲き残っていました。今年は暖冬と言いながら、この付近の山でも4月の気温はかなり低かったことが窺えます。

ベンチで一休みした後、登山口に戻ることにします。地図では稜線上を不動寺に下る道があるようです。ロープウェイ駅近くを探してみましたが道標なども見当たりません。大人しく往路をたどり駐車場に戻ることにします。低い山だけあってか、午後になってもまだ山頂を目指す人がいます。息を切らせながら登った道も下りとなれば楽なもの。1時間ほどで車を停めた駐車場にたどり着きました。

山で出会った花たち

標高1,000メートルに満たない山と言いながら、花の百名山の一つに数えられるだけあって、葛城山は花に彩られた山です。登山道の道端にはクサノオウやウマノアシガタ、ミヤマケマンなどが春の盛りを物語っていました。沢沿いに咲く白い花は葉に形が違うようですがコンロンソウでしょうか。

この季節、葛城山のハイライトは何と言っても斜面を真っ赤に染め上げるツツジの花。ここのツツジはコバノミツバツツジとか。花の色はミツバツツジよりもヤマツツジに似た色をしています。

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TAG:紀伊・鈴鹿
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