秩父観音霊場32番 般若山法性寺 


 寺社の種類:曹洞宗の寺
 創建の時期:奈良時代、行基が開山と伝えられる
 札所:秩父三十三観音霊場32番、東国花の寺百ヶ寺
 所在地:埼玉県秩父郡小鹿野町般若2661
 訪問日:2023年4月28日

 

秩父観音霊場32番の寺は法性寺です。奈良時代に行基が開創したと言われる古刹です。山門は二階部分に鐘楼を乗せた鐘楼門で、門の左右には仁王像を安置しています。

東国花の寺百ヶ寺の埼玉第3番にも数えられ、四季折々の花を楽しむことができるお寺です。

法性寺の案内板
法性寺の鐘楼門
鐘楼門
急な石段は花のトンネル
納経所
遥拝所から見上げるお船観音
前立てお船観音
観音堂は木立の中
古い秩父札所番付

奥の院では岩船山の巨岩の上、鉄梯子の上の岩窟には大日如来が、絶壁の岩の先にはお船観音像が祀られています。この先は釜ノ沢五峰のハイキングコースとして歩いたところです。今回は奥ノ院には向かわず納経所前の遥拝所から参拝しました。

この寺には長享2年(1488年)の秩父札所番付があります。一番札所は定林寺、秩父神社に参拝したのち定林寺から歩き始めたと言います。時代により巡礼の道筋も変えられたことが判ります。

 

関連記録・コース

 曹洞宗(そうどうしゅう)

禅宗の一派。中国の禅宗第六祖慧能の法系である洞山良价 (807~869年) を祖とする。中国禅宗五家七宗の一つ。鎌倉時代に道元が入宋して伝えた。福井県の永平寺と神奈川県の総持寺とを大本山とする。

 

 聖観音菩薩・正観音菩薩(せいかんのん)

六道を教化する六観音の一つ、地獄道を化益するという。1面2臂が特徴とされる。

 

 秩父三十三観音霊場・秩父三十三ケ所

秩父地方にある三十三ヶ所の観音の霊場。実際は三十四ヶ所あり西国三十三観音霊場坂東三十三観音霊場と合わせて日本百観音霊場とした。

 

 道元(どうげん)・承陽大師

鎌倉時代の仏僧。曹洞宗の開祖。内大臣久我通親の子。幼くして比叡山に上ったがその教学に疑問をもち、栄西について禅を学び1223年明全(みょうぜん)とともに入宋した。天童山で如浄の印可を受け1228年帰国した。

 

 六観音(ろくかんのん)

六観音は六道輪廻の思想に基づき、六種の観音が六道に迷う衆生を救うという考えから生まれたもの。地獄道 - 聖観音、餓鬼道 - 千手観音、畜生道 - 馬頭観音、修羅道 - 十一面観音、人道 - 准胝観音、天道 - 如意輪観音とされる。天台系では准胝観音の代わりに不空羂索観音を加えて六観音とする。

 

 西国三十三観音霊場・西国三十三ヶ所

近畿地方を中心に散在する33ケ所の観音霊場。花山法皇の巡礼を創始とすると伝えられる。室町時代から民間人の参拝が増え、江戸時代に盛んとなった。

 

 坂東三十三観音霊場・坂東三十三ヶ所

源頼朝によって発願され、源実朝が西国の霊場を模範として制定したと伝えられてる33ヶ所の観音霊場。神奈川・埼玉・東京・群馬・栃木・茨城・千葉にかけてある札所を巡拝すると1,300キロメートルになると言う。

 

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